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妙子に雅臣は、「俺の夏休みを返せ!」と強くののしる様に言った。
それは、明らかに別れを意味していた。
そんな、悲しいののしりや別れなどは、どこにも存在しない。
ハンは、孝介に静かに優しくそして悲しい影のなかつぶやいた。
「私、できれば生みたいの!」
か弱い身体から想像もつかない、力強さだった。
女として、そして母親として。
孝介は、そんな力強さにベトナムを感じるのであった。
それがゆえに、ベトナムを愛し、ハンを愛するのであった。
そんな気持ちを押えることが、出来ずにただ後ろ背を強く抱くのであった。
雅臣にほかに出来ることはなかった。



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